こんな仕事をしておいてなんだが、わたしはなるべく恋愛相談は受けないようにしている。なぜなら恋愛相談って激ムズだからだ。
気学って実は占いではない。文字のまんま「気(エネルギー)」なる目に見えないもの、見えるものの力を理解して、自分の人生に活かしていこうねって学問なので「気学」といいます。
なので未来の吉凶を明確にする「占い」というジャンルとは似て非なるもので。気学の運勢はただ純粋に「気の流れを読む」だけなんですよ。
だから
全ての相談事に対して
「うまく行きますか?」とか
「合格しますか?」とか
聞かれても、わたしは答えられないんです。気の流れを読んで、確率を読み、その確率を上げるための具体的なアドバイスは出来る。そういうのは気学が得意とするところだと思います。
でも、恋愛相談って何件も受けてきて難しいなと思うのが、みんな恋する相手が「運命の相手」だと信じたいし、「うまく行くか否か」にしかフォーカスが向いてないのが難しいなぁと思うんです。
私にはそこがよく分からないんですよ。
上手く行かない、相性が悪いと言われて諦めるなら
所詮その程度の恋情なのだと思う。
その人を振り向かせるための自己研鑽や相手を思いやる努力をする気はなく、「運命の相手」とか「相性の良さ」という先天的なアドバンテージにあぐらをかいて、早く安心したいだけなのかなぁ、と思ってしまうのです。
それが悪いことだとは思わない。
好きな人と恋がしたい人ばかりじゃない、自分と恋してくれるひとが好きという人もいるからそれはいいの。
でも、恋愛って人間関係じゃないですか。
当たり前だけど、仕事仲間でも、友達でも好きな人でもパートナーでも、人間関係を円滑にするためには「相手のことを知る」「自分のことを知る、伝える」という大事なベースが必要不可欠な上で、「わたしたちにとって」一番いい距離やコミュニケーションを選択し続けるってことが超絶大事だと思っているんです。
自分の想いを表現し続けるのも大事だけど、相手の思考パターンや、環境や、現状への理解を深めて、「相手が心地よく感じるコミュニケーション」を取ってあげたらいいのになぁと毎回思うし、それを毎回伝えてる。
受け取り方や感じ方って人それぞれで
ストレートに好きだと連発されるほうがなびく人もいれば
それだとドン引きする人もいる。
すぐに恋に落ちる人もいれば
ゆっくり恋に気付く人もいる。
嫌いだった人を好きになることも
好きな気持ちが覚めることだってある。
相性よりもコミュニケーションの方が大事だよと思う。
その恋が結実するのか否かは、わたしには分からないけれど
少なくとも現在、その恋が叶う確率が20%だとしたら、その確率を上げていくコミュニケーションの取り方とか、運気の取り方とか、そういうものはアドバイス出来る。
努力の方向性はお伝えできる。
結果は相手もあることだから、分からないのだけど
でも恋の成就のために出来る全てをやる姿って
かわいいですよね。
そうやって頑張ってる時って
やっぱり魅力的に光るなぁと思う。
とはいえ、恋愛相談が激ムズだと感じるのは、具体的なアドバイスをすればするほど聞いてもらえないから。「え?そこまでしなくちゃダメ?」と高確率で言われてしまう。
「うまく行かないなら行かないってハッキリ言ってよ」とか言われることもあるから
お前がそういう性根だから上手く行くものも行かないんじゃ!!!
お前がしたいのはその人との恋か!!
それともうまく行く恋か!!!!
どっちなんじゃいっ!!!!!
とブチ切れそうになるのを抑えることもしばしば。
こういう時、なんていえばいいのだろう?この人たちはどんな答えを求めているんだろう?
「えー運命の人だよう♡」
「絶対上手く行くよう♡」
とでも言えばいいのだろうか。
例え2人の先天的な性質を見て、コミュニケーションパターンの相違を確信して、それぞれの運勢の流れを見て、確率が低かったとしてもそう言っておけばいいのか?そしたら喜ぶのか?何が目的で相談に来た??そんなことを考えてしまう。
だから、相性の良し悪し
確率の高低を度外視して
「あなたはどうしたいの?」
としか聞けない。結局それが一番大事だから。
とはいえ、相手の方がものすごい拒絶反応を示していて、明らかにすでにフラれていて、状況を覆すより、新しい恋に向かって走った方がよほど幸せだろうなと判断する時は、はっきりと「やめときな」と伝えるけれど。
でもそう言われても、諦めきれない執着を生むから、恋愛相談って難しい。