「中澤さん、死なないでください」昨日古参のクライアント様からそう言われた。それは私が死にかけているから、というわけではなくて、なるべく長くセッションを受け続けたい、という意味で言ってくださった言葉なのだが、私はこの言葉にものすごく感慨深いもの感じた。
9年くらい前の話
私は一人の先生からマンツーマンで気学の勉強を教えて頂いていた。先生はなんというか、とても厳しくも豪快な優しさがある方で、多くの方に支持されていた。鑑定に関しては今思うと、ずば抜けて名人だったのだといまならその実力が分かる。当時は私の勉強不足もあり、分からなかった。だが、勉強の教え方は壊滅的に上手ではなかった。それも今になってよく分かる。名選手、名監督にあらずなのかも知れない。
そんな先生が年明けに、自分の生徒さんやクライアントさんを集めてお食事会を開くことがあった。わたしもそこにお呼ばれして、料亭での厳かな会に参加させて頂いた。
そこで私以外の生徒さんやクライアントさんが、一人ずついかに先生に救われ今があるのかを口上し、最後に必ずこう言って話をしめた。
「先生、死なないでください」
30歳の私には、これがとんでもなく気持ちが悪かった。いやいや、なんだその依存は。先生だって人だから死ぬし。死んで困られるようだったら、自分で勉強して盤が読めるようになりゃいーじゃん。そんな心持だから何年経っても、初等科ぐるぐるしてんじゃねーか。
そう思いながら先生の顔を見ると、とっても嬉しそうに微笑んでいる。
わわ、宗教臭がする。ナニコレ、超怖いんですけど。すがられて嬉しいって何?意味わからないわー。依存させるんじゃなくて、自立させてあげなさいよ…。
そんなことを思いながら、かなり批判的な目でその会場内を見まわし、自分は絶対こういうすがる人たちのようにはならないし、先生のように依存させて喜ぶ気学家にはなるまい。そう誓った一夜だった。
そういう不信の種が最初からあったからだろう。その後私は3年で先生の元を去ることになった。
経験したことしか分からない。だから…
そして9年後「中澤さん死なないでください」と言われるとは、数奇な巡りあわせである。あの時自分が嫌悪した言葉を、自分がクライアントさんから言われたのだ。
言われてみて気づいたことがあった。
嬉しいという感情よりも、身が引き締まる思いがした。
クライアントさんは私なんぞよりもよほど自立した方だ。私がいなくなっても当たり前だが、生きていけるし、なんとでもなる。
その前提の上で、「出来れば末永くお願いしたい」と言って下さっているのだ。
有難い話だなぁ・・・
そう思ったし、きっと先生のクライアント様や生徒さんたちも、そういう思いで言葉を述べていたのかも知れない。
先生が微笑んでいたのも、有難さとそう言われる立場の人間としての責任を感じて、なるべく長く生きて、生きているうちは皆さんに貢献できるように精進していきたいと、決意を新たにしながら聞いていたのかも知れない。
そんなことを思った時に
つくづく人は経験してみないと分からない生き物なのだと痛感した。
その立場に立ってみて、初めて分かる事だらけである。
母になり、母の大変さ、親のありがたみを知り、親の年になって親の頑張りと愛情を知るように、上司になってみて初めて分かる重圧や、セッショニストになってみて初めて分かる苦悩や喜びがある。カメラマンにはカメラマンの、漫画家には漫画家の、シングルマザーにはシングルマザーの、それぞれの苦労と喜びと、努力と葛藤が必ずある。
想像して感謝することも、大変そうだと労うことも同情することも出来るが、やはり同じ経験をしたものにしか、本当のことは分からない。
だからこそ、自分が経験をしたことがないことを経験している人に、敬意ある態度で接するのが礼儀だと心底学んだ。今さら感がすごいが、今学んだのだ。
歳を重ねる事のいいところは、そういうものが分かることであり
また、若さのよいところは、そういうものを知らずに、バカにし、反骨精神をバネに経験を積めることである。
そしてそうやって、反骨精神むき出しで、可愛くない反抗的な若者に対し、世界と言うのは寛容である。なぜなら、生きた先に、それが「若さゆえの無礼」であったと気づくときが来るのを知っているから。そして、若かりし日の自分を目の前の若者に見て、ふと懐かしくも恥ずかしくもなるからだ。
ああ、若かったなと見守ってあげたくなるのだろう。
目の前の若者を許しながら、若かりし日の自分を赦すように。
「先生は死なないでくださいって言われて嫌じゃないんですか?」
そう質問したわたしに、すこし笑って
「あなたもきっと、分かる時がくるわよ」
そう答えた先生の優しさを、9年越しに受け取ったのである。
ありがとうと、ごめんなさいが溢れたと同時に
私も必要とされ続けている以上は、何が何でも生きて
常に研鑽し、役目を果たし続けて行こうと
決意新たに誓ったという、わたしの人生の話。
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